1966年に発表したビートルズの7枚目のアルバム。ライヴ演奏には適さないテープの逆回転など、様々な録音技術を駆使し始めた作品。「タックス・マン」「アイム・オンリー・スリーピング」「エリナー・リグビー」「ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア」他を収録。
サイケデリックの扉を開けたとされる66年リリースの7枚目。ディストーションギターが鳴り響く曲から、インド音楽の要素を取り入れた曲、弦楽八重奏をフィーチャーした作品、果てはテープの逆回転を取り入れた曲まで、思いついたアイデアをすべて迷うことなく実験しきったアルバムだ。
半面、ポールのメロディ作りの才能が全開し、<5>「ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア」をはじめ、彼の最高傑作に数え挙げられる楽曲が複数収録されている。あまりにも凝ったレコーディングのためライヴで再現できる曲が少なく、彼らのライヴ活動停止の理由の1つとなった。(星野吉男)